勝利の女神 〜おまけ〜

 

 

 不二は長いキスから恋人を解放すると、 ににっこり微笑みかけた。



「なぁに?」

「僕たちのキスシーン、目撃されちゃったみたい」

 その言葉に不二と からは見えない場所で、二つの影が飛び上がった。

(気付かれてた!?)

(こ、殺されるにゃ〜〜!!)

 そんな二人の心の声が聞こえた訳ではないと思うが、不二はどこか楽し気に言葉を紡ぐ。

「…って言ったら、どうする?

「やだ、もう。驚かさないで、周くん」

「クスッ。ごめんね?」

 そう言って、不二は立ち上がると に手を差し伸べた。
 その手に が捕まると、不二は腕に力を入れて、彼女を立たせてやる。
 そして、細い腰に腕を回して の身体を抱き寄せると、彼女のこめかみにチュッとキスを落とした。

「そろそろ教室に戻ろう。悪いムシの前で、可愛い を見せるのはもったいないからね」

「悪いムシって?」

 不思議そうに首を傾げる に、不二はフフッと笑って。

「心配しなくても大丈夫だよ。部活(あと)できっちり成敗しておくから

((げっ!マジで!?))

 そうして屋上には、顔面蒼白になった越前と菊丸の姿があった。


 

 




END

『YES YES YES』よりタイトルを付けました。
「勝利の女神を」ってトコロ、周助くんが歌ってるんですよね。
以前考えていたドリームは『アニメの青学VS六角のD1の試合を応援するヒロイン』
だったのですが、かなり時間経過してしまったし、ジャンフェスでのコトがありまして、
このようなドリームに変身してしまいました(笑)

「周くん、頑張って」
不二「うん」
「信じてるから…周くんの勝利」
不二「 ・・・」
は不二の頬にキスを贈った。
勝利の願いを込めて----。

はい。最後の最後でまた遊んでしまいました(苦笑)
甘過ぎて砂を吐きそうですね・・・。

 

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