「英二はいつまで茶髪の予定?」 「えっ」 「僕、地毛に戻そうかなって」 「不二って鬘だったの?」 「……それ、本気で言ってる?」 「言って……ない、かな? あはは」 「桃はロンゲにしたあたりから個性が過ぎてるけど」 「今や緑色だもんね、髪の毛。 あれじゃ海堂のこと馬鹿に出来ないよなぁ。 マムシそのものじゃんか」 「そっか、桃に聞けばよかったんだ」 「桃って早かったよなぁ、俺たちより年下なのに」 「一年違いじゃ変わらないよ。 特に白髪関連は」 「で、不二は何色にする気?」 「うーん、どうせなら」 「どうせなら?」 「トリコロール」 「……冗談、だよね?」 「え、僕は本気だけど」 廊下を駆け抜ける噂話 「…………て言うさあ、夢を見たんだよ! もうビックリ仰天」 「それで寝坊して、課題のプリントを忘れた、と?」 「しょうがないじゃん! もうさ、不二の頭が三色? どっかの国旗みたいになってたらどうしようって?!」 「ねぇ英二。 グラウンド走りたいのかな?」 「ぶ、なんで、走りたい訳ないじゃん!」 「なら、乾汁でも飲む?」 「げっ その言葉聞いただけで、喉の奥が芝生に変わりそう」 「僕はこの通り、白髪でもないし、ましてやそんな変なカラーリングを希望する訳ないだろ」 「……ん」 「あ、でも」 「なに?」 「ピンク色とか、やんわり赤味がかってるのなら悪くないかもね? まぁ恐ろしく先の話だろうけど」 「え」 「あれ? 英二、いつかワサビ寿司食べた時みたいな顔になってるよ」 「……あはは、お茶飲んでこよーっと」 「ねぇ桃、どう思う?」 「だからなんで、俺がロン毛で? 緑色の髪で? んで、ひとり白髪なんっすか?!」 「知らないよ、そんなの。 夢なんだからしょうがないじゃんか!」 「つか、英二先輩。 こんなところに来て、結局課題のプリント、やってないんでしょ?」 「むー! 桃のケチっ 桃のそういう所、すっごい大石っぽいにゃ。 副部長ーって感じ」 「それはそうでしょうよ、俺、来年副部長っすから」 「うっわ、なんか今凄い上から発言? あーわかったぞ。 だから禿げたんだ!」 「は? 禿げだったんすか? 白髪じゃなくて?!」 「もう、桃なんか禿げて鬘で緑の頭でマムシになればいい」 「……英二先輩」 「なんだよぅ」 「ほら、お迎えっすよ。 でも、案外不二先輩、トリコロール似合うかもしれないっすね。 なんてったってトリプルカウンターなんですから」 「俺、口が裂けても言えないにゃ」 「別に言わなくたっていいでしょう」 「何? カウンターがどうしたって? ……あ、越前」 「あ、先輩達」 「いいところに来た。 ねぇ越前、答えて。 この3人の中で誰が一番最初に白髪になると思う?」 「は?!」 「正直に言ってくれていいよ、答え次第でどうこうしようってわけじゃないから」 「はぁ……別にそんなの。 髪なんて所詮飾りでしょ。 帽子かぶれば隠れるし」 「……なるほど」 「へぇ、さっすがオチビ」 「お前、その為に帽子今からかぶってんのか?」 「んなわけないっしょ! ったくもうみんな……まだまだだね!」 end by 千春様 キラキラ36
We are just good friends!! 3月6日は3年6組の日 6 廊下を駆け抜ける噂話 (36と桃城と越前) く 癖のある奴 (36と乾と大石) み みんなのスター (不二と越前) 36仲間の千春さんより、36友情企画のお話をいただきましたv 不二くんバースデイアルバム【Just Good Friends】を聴きながら読むと最高です。 BACK |