【as yet】の千波矢様よりクリスマスカードをいただきました。

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「やあ、いらっしゃい。外は寒かったでしょ」
秀麗な顔に柔らかな笑みを浮かべて、不二が手を差し出す。
「ほら、こっちにおいで」
「あっ、でも私、手が冷たいから」
「それなら尚更だよ」
不二は有無を言わさず、白く華奢な手をそっと取って引き寄せた。
そこへパーティの主催者の一人である手塚が通りかかった。
「よく来てくれたな。今日は楽しんでいって欲しい」
「手塚君・・・」
じっと見つめてくる瞳に手塚は訝しげに眉を顰める。
「どうかしたのか?」
「チャイナ服も似合うね」
手塚は一瞬だけ切れ長の瞳を瞠って、ついで口元を微かに上げ微笑した。
「そうか。ありがとう」
二人の会話を初めは黙って聞いていた不二だが、彼女が手塚だけを褒めるのが面白くなかった。
「ねえ、僕は?」
「え?」
きょとん、と首を傾けて不二を見上げる。
「僕はどうかな?」
その言葉にようやく意味を悟った。
不二くんでもヤキモチ妬くんだ。可愛いかも・・・。
手塚や他のレギュラーが聞いていたら、即行でつっこみを入れられるようなコトを胸のうちで呟いて。
少女は不二を見上げて、にっこり微笑んだ。
「カッコイイよ。不二くんて何を着ても似合うね」
「フフッ、ありがとう」
不二は瞳を細めて微笑むと、淡く色づいた頬にくちづけて、大好きだよ、と囁いた。
それを見ていた他の面々が騒ぎ出し、手塚は深いため息をついた。

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二人以外にもいそうだな、と思って。
青学レギュラーと男テニマネのクリスマスパーティみたいな感じで勝手にSSをつけてしまいました;

千波矢さん、素敵なクリスマスカードをありがとうございます。
大切にさせていただきます。


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