Lie or Truth?
帰りのホームルームが終わった後、私と
は部活をするために、いつものように体育館へ向かった。 後輩の子たち数人が、元気よく私達に挨拶をしてくれた。 私の横で、
は感心感心と頷いている。
部活が始まるまで時間があったので、何人かで集まり談笑していると、演劇部所属の二年男子生徒が大きな声を出して、ステージへやってきた。 「部長。今日は演劇部休みだそうです」 「えっ?なんで?」「吹奏楽部からステージを貸して欲しいって頼まれて、引き受けていたのを忘れていたみたいですよ、先生」 「それなら他の場所があるでしょ?」「それが…先生うっかり忘れていたらしく、場所を確保してなかったそうなんです」 ここ青春学園は、数多くのクラブが存在している。そのため、トラブルが起こることのないよう、各々のクラブで使用する場所はあらかじめ決められていた。 そして、いつもの練習場所が使えない時や、他の場所を使いたい時は、クラブ顧問が事前に申し出をしていなければならなかった。 つまり、先生が忘れていたってことは、申請もしていないということ。 この状況でとれる道はたったひとつしかなかった。 「仕方ないわね〜」 そう言って、 はため息をついた。そして。 「演劇部、集合して〜」 ステージに散らばった部員たちを集めると、 は男子生徒が持ってきた話を部員たちに話した。
「はい。じゃあ解散ね〜」 「「「「「はーい」」」」」
「ねえ、 。すぐに帰る?」 「ううん。テニス部に行ってくるわ」クラブが休みになったのは残念だけど、試合以外で滅多に見られないテニスをしている周くんを見るチャンスだもの。 「 はどうする?一緒に来る?」「遠慮しとくわ。不二君を相手にしてたら、命がいくつあっても足りないもの。 そして私達は昇降口で別れた。 昇降口で上履きから革靴に履き替えて、私は急いでテニスコートに向かった。 彼女の傍へ駆け寄って声をかけた。 そう言って、芝さんはにっこり微笑んだ。 「何がですか?」「コレ、あげようと思って」 芝さんが白い鞄の中から数枚の写真を取り出して、私の目の前に広げた。それを見た瞬間、私は写真に釘付けになった。
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